2017年12月10日日曜日

筑前琵琶筑後旭会のお稽古会へ

本日、筑前琵琶筑後旭会のお稽古会(@八女茶許斐本家)にお邪魔してきました。

立派な日本家屋の中での和楽器の響きは格別でした。

また、石橋さんも日々新たな課題意識・目的意識を持って前進されていることを強く実感しました。僕も負けずにがんばらんば!

僕も「鹿の遠音」、それから石橋さんとご一緒に「あつもり」を演奏させて頂きました。
…実は、人様の前で演奏するのは、夏以来…!

本当に多忙な二学期で、「文化の秋」を中々味わえませんでしたが、12月に入って久しぶりにゆっくりと尺八の演奏を楽しむことができました。石橋さん、ありがとうございました!


2017年12月9日土曜日

「共済フォーラム」に五郎先生

この1週間、久しぶり(?)に五郎先生の研究に燃え、毎日五郎先生の演奏録音を聴いています。

で、これまた久しぶりに手にした「五郎先生アイテム」の一つをご紹介します。

熊本大学一回生、僕の初めてのアルバイトは「教職員共済会館」という所でした。これは、教職員の福利厚生施設なんですが、宿泊や結婚式場、会議室、宴会場等を兼ね備えたものでした。

僕はその宴会場の横にあるパントリー(料理やお酒等を運びだしたりするためのスタッフルームみたいなもの?)に、毎月やってくる「共済フォーラム」という雑誌を何気なく開いた所、なんとあの憧れの山口五郎先生がなぜか載っておられたのです。



当時僕は、部室にあった邦楽ジャーナルの通販で入手した琴古流、特に五郎先生の三曲や本曲に衝撃を受け、夏の学生邦楽フェスティバルで実際に琴古流の譜本や奏法を目の当たりにし、琴古流への転門を志していた頃でした。そんな時、邦楽と何の関係もない所に五郎先生の記事。今からすれば、何だか深いご縁とでも言えるような感じがします。

当時(2000年12月)は、まだ五郎先生がお亡くなりになってからそんなに時が過ぎておらず、三曲の代表的な演奏写真として取り上げられたのでしょう。しかも、僕が初めて聴いた五郎先生の三曲合奏の音源と同じ「四季の眺」の演奏写真なのです。

しかも、実は私事ですが僕は父も教職員であって、熊大受験の際はまさにこの共済会館に一泊宿泊する予定になっていたのです(たまたまリニューアル工事のため、別施設に急遽変更)。

特に資料として貴重なわけでも、グッズとしてプレミアが付きそうなものでも何でもないのですが、五郎先生に心酔した初期の思い出の品として、大切に取ってあります。




2017年12月1日金曜日

【web演奏会】10分で琴古流本曲「下り葉の曲」

39回山口籟盟web演奏会【10分で琴古流本曲(26)「下り葉の曲」】
ふだんなかなか耳にする機会のない琴古流尺八本曲を、聴きやすい「10分程度」の演奏でお届けするシリーズです。

「裏の曲」6曲目は「下り葉の曲」です。
『琴古手帳』によれば、京都明暗時御門弟松山子より伝来した曲で、祇園祭礼の際に吹かれた楽曲だということです。
古くより一節切の曲名としても知られ、また根笹派錦風流にも同名の楽曲がありますが、詳しい関連はわかりません。

琴古流の「下り葉の曲」は、琴古流本曲としては拍子のはっきりとした曲であると同時に、個人的には旋律がとても美しい楽曲であると思います。「旋律の美しさ」でいえば、表の「秋田菅垣」や「虚空鈴慕」の後半部とならび、琴古流を代表する「美メロ」といえるのではないでしょうか。「新日本音楽」以降、西洋音楽に影響を受けた、「美メロ」の新曲は数多く存在しますが、この楽曲のような近世以前の純日本的な「美メロ」の美しさも、ぜひたくさんの方に聴いていただきたいところです。

なお、この「下り葉の曲」も、楽曲の前半部と後半部が「吹き合わせ」可能になっています。後半部の方が手が多く華やかで、まるで「替手」のような手付けになっています。音楽的な仕上がりを意識して作曲された楽曲と言えるでしょう。この曲も、抜粋なしで全曲通しです。



「山口籟盟web演奏会」は、ふだんなかなか耳にする機会のない尺八音楽を、インターネット上で公開する取り組みです。


2017年11月11日土曜日

【web演奏会】10分で琴古流本曲「佐山菅垣」

38回山口籟盟web演奏会【10分で琴古流本曲(25)「佐山菅垣」】
ふだんなかなか耳にする機会のない琴古流尺八本曲を、聴きやすい「10分程度」の演奏でお届けするシリーズです。



「裏の曲」5曲目は「佐山菅垣」です。
『琴古手帳』によれば、初代琴古が「古伝三曲」や「鹿の遠音」などとともに一計子から伝授を受けた曲で、当初は「尺八スガガキ」と呼んでいたそうです。

琴古流本曲には「〇〇菅垣」と末尾に「菅垣」がつく曲が5曲(秋田菅垣、転菅垣、三谷菅垣、佐山菅垣、曙菅垣)ありますが、個人的にはそれらのなかでこの「佐山菅垣」が、もっとも旋律が「六段」など、糸の「菅垣」と旋律の形が似ているように感じます。ただし、演奏スピードがゆっくりで、リズムもやや本曲ならではの崩しが入っていますので、いかにも「六段」を吹いているような感じとは少し違っています。また尺八本曲の「〇〇菅垣」には、段のくぎれや「各段52拍子」のような拍子の数の規則性などはありません。

全体的に地味な曲ですが、演奏する際には、古の尺八成立過程での「糸との関わり」に思いを馳せながら吹いています。なお、この曲も抜粋なしの全曲通しです。


「山口籟盟web演奏会」は、ふだんなかなか耳にする機会のない尺八音楽を、インターネット上で公開する取り組みです。



2017年11月9日木曜日

三浦琴童譜のレプリカ

僕の使っている、琴古流本曲の「三浦琴童譜」は、学生時代にオリジナルを元に、なるべく忠実に再現した自作のレプリカなんですが、オリジナルと同じような経年変化が出てきました。
表紙は「仙通(せんつう)」と呼ばれる表装用の布地なんですが、なんと縦糸は絹、横糸は和紙!なんだそうです。ですから、このように角からほつれてくるわけです。
元にしたオリジナルは、製本された昭和3年から何十年も経て、この部分がかなりほつれていました。



ちなみに「仙通」については、熊本の老舗の表装やさんにオリジナルを見て直接教えていただき、そのお店でこのレプリカ用の布も購入したので、間違いない情報だと思います。
表装の業界からすると、そんなに高価な布ではないそうです。
ちなみに、楽譜の紙は、機械漉きの鳥の子紙という和紙だということで、そちらも同じく鳥の子紙にて再現しています。




オリジナルに付いていた、茶色の包み紙も、茶封筒を利用して再現しました。
茶色の包み紙の題簽の上下がズレているのも、オリジナルの再現です。
ちなみに、左右に貼り付けている補強紙は、角が破れたためで、オリジナルもこの部分が破れていました。

2017年11月6日月曜日

夏目漱石『思い出すことなど』

久しぶりに漱石を読んでいます。

活字離れして久しいですが、最近ネットにも限界を感じ、ひさびさに「活字もいいな」と改めて思いました。

電気がなくても、ギガ数が残ってなくても読めますね。 漱石は、文学作品の中で最も好きな作家です。内容もですが、文体がいいですね。

 

2017年11月1日水曜日

【web演奏会】10分で琴古流本曲「吟龍虚空」

37回山口籟盟web演奏会【10分で琴古流本曲(24)「吟龍虚空」】
ふだんなかなか耳にする機会のない琴古流尺八本曲を、聴きやすい「10分程度」の演奏でお届けするシリーズです。


「裏の曲」4曲目は「吟龍虚空」です。
『琴古手帳』によれば、一月寺御門弟吟龍子より伝来、吟龍子が「九州鈴慕」を懇望したので、初代琴古が伝授したと記されています。

この「吟龍虚空」と、表の曲の「虚空鈴慕(かつては「虚空」)の譜面を並べてみると一目瞭然ですが、非常に曲の構成が似ています。「似ている」というよりも、「虚空の楽曲の構成はそのままに、旋律が少しずつ加飾されてやや崩したような雰囲気になっている」といった感じでしょうか。

個人的には「裏の虚空」というか、「虚空鈴慕」が「本手」とすれば、「吟龍虚空」は「破手」「別の手」「行書・草書」のようなイメージを持っています。「虚空鈴慕」にある、襟元を正すような潔癖な感じよりも、少しくだけた個性的な手がつけられています。特に、「虚空鈴慕」を象徴する「ツレー、ゝー、ゝー、へー」のフレーズが、「吟龍虚空」では、レを「4・3、1・3」と、独特の響きを持つリズミカルなアタリによって、この楽曲ならではの表情を与えられています。

18web演奏会の「虚空鈴慕」のときにもふれましたが、琴古流の「虚空鈴慕」は、形式的に非常に整った形を持つ楽曲であり、全体が「起」「承」「転」「結」とでもいうべき4つの部分に分かれ、2つ目と4つ目の部分が吹合せできるようになっています。「吟龍虚空」ももちろんこの形式を踏襲しており、やはり「承」と「結」の部分は吹合せ可能です。自分が抜粋して演奏する場合、「虚空鈴慕」だと「承」と「結」は、それぞれ前半部分、後半部分を半々に演奏していますが、「吟龍虚空」では華やかな後半部分をフィーチャーし、「承」は短めに、「結」は長めに取り上げた抜粋にしてみました。


「山口籟盟web演奏会」は、ふだんなかなか耳にする機会のない尺八音楽を、インターネット上で公開する取り組みです。