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2017年11月9日木曜日

三浦琴童譜のレプリカ

僕の使っている、琴古流本曲の「三浦琴童譜」は、学生時代にオリジナルを元に、なるべく忠実に再現した自作のレプリカなんですが、オリジナルと同じような経年変化が出てきました。
表紙は「仙通(せんつう)」と呼ばれる表装用の布地なんですが、なんと縦糸は絹、横糸は和紙!なんだそうです。ですから、このように角からほつれてくるわけです。
元にしたオリジナルは、製本された昭和3年から何十年も経て、この部分がかなりほつれていました。



ちなみに「仙通」については、熊本の老舗の表装やさんにオリジナルを見て直接教えていただき、そのお店でこのレプリカ用の布も購入したので、間違いない情報だと思います。
表装の業界からすると、そんなに高価な布ではないそうです。
ちなみに、楽譜の紙は、機械漉きの鳥の子紙という和紙だということで、そちらも同じく鳥の子紙にて再現しています。




オリジナルに付いていた、茶色の包み紙も、茶封筒を利用して再現しました。
茶色の包み紙の題簽の上下がズレているのも、オリジナルの再現です。
ちなみに、左右に貼り付けている補強紙は、角が破れたためで、オリジナルもこの部分が破れていました。

2016年4月10日日曜日

「あつもり」譜本作成

橘流筑前琵琶曲「あつもり」尺八手付けの譜本づくりに取り組みました。


まずは鉛筆書きです。この作業で、譜面全体の構成やバランスを
決定します。





次に、ペン入れ、筆書きをします。
残念なのが、字が上手くないことですね。
特に、筆(筆ペンですけど)を握ると、がっくりするような字が
生まれてしまい、「子どもの頃、習字習っとけばよかった〜」と
思ってしまいます。
琴古流の楽譜は、達筆で美しい字体で仕上げてあるものばかりなので…
譜字を書き終わったら、拍子の補助線を引いていきます。琴古譜で助かるのは、補助線を引くとバランスが取れて、字の拙いのをカバーしてくれるのが救いです。譜面を書くこと自体は、大好きです!





歌詞、解説文、表紙を付けていきます。
表紙は、伊藤若冲の鶴の屏風にしています。
屏風の折り目のところで、ちょうど表紙も折り曲げます。
白譜みたいに、折り曲げた表紙の中に、譜面を挟んで糊付けしました。







無事完成して、一安心です。