昨晩は、久しぶりに(本名名義に戻ってからは初)演奏の機会を頂きました。
ジャズドラマーの榊 孝仁氏のプロデュースのもと、筑前琵琶の石橋旭姫さんとご一緒に、福岡市内の「観月会」での演奏でした。筑前琵琶との「あつもり」、琴古流本曲の「鹿の遠音」、福田蘭童の「月草の夢」等を演奏させていただきました。
しばらく生演奏の機会から遠ざかっていましたが、今回はいろんな意味で大きな刺激を受け、またこれからも尺八の演奏に一生懸命取り組んでいこうと、気持ちを新たにすることができました。
また、お二人とは楽屋や終演後の反省会でいろんなお話でおおいに盛り上がり、大変楽しいひとときを過ごさせて頂きました。本当にありがとうございました。
写真は、石橋さんが撮って送ってくださったものです。
2018年9月25日火曜日
2017年12月10日日曜日
筑前琵琶筑後旭会のお稽古会へ
本日、筑前琵琶筑後旭会のお稽古会(@八女茶許斐本家)にお邪魔してきました。
立派な日本家屋の中での和楽器の響きは格別でした。
また、石橋さんも日々新たな課題意識・目的意識を持って前進されていることを強く実感しました。僕も負けずにがんばらんば!
僕も「鹿の遠音」、それから石橋さんとご一緒に「あつもり」を演奏させて頂きました。
…実は、人様の前で演奏するのは、夏以来…!
…実は、人様の前で演奏するのは、夏以来…!
2017年5月14日日曜日
筑前琵琶の石橋旭姫さんとの共演、再び!
筑前琵琶の石橋旭姫さんとご一緒に、JAPAN TRIODE MEETING FUKUOKAという、世界的なオーディオ・イベントにて演奏させていただきました。
大正8年の建築だというご本堂は、本当に「日本建築ならではの、和楽器本来の響きが味わえる空間」であり、素晴らしいものでした。
今回は世界でも指折りのオーディオ・マニアの方々の前での演奏ということで、照明もほぼろうそくの明かりのみで、かつての日本で純邦楽を奏でていたであろう空間を再現しての演奏でした。海外の方が非常に多かったですが、とても熱心に演奏を聴いてくださり、演奏終了後には琵琶にも尺八にも人だかりができて、熱心に質問をしたり楽器に触れてみたり、演奏の感想を熱く語ってくださったりと、心から「ここで演奏してよかったなぁ!」と思いました。
石橋さん、そして演奏機会をくださったJTM主催の皆様、本当にどうもありがとうございました。
大正8年の建築だというご本堂は、本当に「日本建築ならではの、和楽器本来の響きが味わえる空間」であり、素晴らしいものでした。
今回は世界でも指折りのオーディオ・マニアの方々の前での演奏ということで、照明もほぼろうそくの明かりのみで、かつての日本で純邦楽を奏でていたであろう空間を再現しての演奏でした。海外の方が非常に多かったですが、とても熱心に演奏を聴いてくださり、演奏終了後には琵琶にも尺八にも人だかりができて、熱心に質問をしたり楽器に触れてみたり、演奏の感想を熱く語ってくださったりと、心から「ここで演奏してよかったなぁ!」と思いました。
石橋さん、そして演奏機会をくださったJTM主催の皆様、本当にどうもありがとうございました。
2016年6月26日日曜日
筑前琵琶・琴古流尺八「あつもり」第2回目の本番に向けて
コーヒーサロン・はら さんで開催される、7/10の熊本地震&東日本大震災チャリティーコンサートに向けて、筑前琵琶の石橋さんと、筑後船小屋駅横の九州芸文館でリハーサルを行ってきました。
九州芸文館は、新国立競技場で有名な隈研吾氏の設計による、モダンなデザインが印象的でした。九州新幹線の駅の真向かいにあり、”九州・筑後の地からの文化の発信”という、力強いアピールが感じられました。
今回は、敷地内にある「アネックス」というガラス張りの別館をお借りしてのリハーサルでした。ここは、ライブ会場などにも使用出来る、デザインも音響も優れたところで、本当に気持ち良くリハーサルを行うことができました。
九州芸文館は、新国立競技場で有名な隈研吾氏の設計による、モダンなデザインが印象的でした。九州新幹線の駅の真向かいにあり、”九州・筑後の地からの文化の発信”という、力強いアピールが感じられました。
今回は、敷地内にある「アネックス」というガラス張りの別館をお借りしてのリハーサルでした。ここは、ライブ会場などにも使用出来る、デザインも音響も優れたところで、本当に気持ち良くリハーサルを行うことができました。
そのときのリハーサル音源(全曲通し)に、写真をつけて、YouTubeにアップしております。
もしよろしければ、ご感想やご意見などをいただけるとありがたいです。特に、我々演奏当事者では気づかないような改善点などを教えていただけるとありがたいです。
演奏本番に向けて、より良い演奏を目指し、稽古に励みたいと思います。
もしよろしければ、コメントをいただけるとうれしいです。
(Facebook上にもあげておりますので、そちらでも結構です)
忌憚のないアドバイスをお待ちしております。どうぞよろしくお願いいたします。
2016年5月27日金曜日
第二回筑前琵琶新進・若手演奏会
少し日が経ってしまいましたが、先週の5/21(土)、博多の住吉神社能楽殿にて開催されました、第二回筑前琵琶新進・若手演奏会に行って参りました。
能楽堂での邦楽鑑賞は始めてでしたが、とても素晴らしい会場でした。最近は邦楽もコンサートホールで催されることが多くなっていますが、本来の邦楽器の響きを楽しむには、こうしたところの方が合っているのかなと思いました。
印象的だったのが、黒光りする檜舞台の気品と凛々しさです。こういう場所で尺八も演奏してみたいです。
さて、琵琶は、三曲とはまた違った魅力を持つ音の世界を作り上げていました。
写真は終曲、「大物の浦」を演奏中の石橋旭姫さんです。
大物(だいもつ)は、兵庫県在住時代、尼崎市を通る阪神電車の駅で、よく利用していた時期があり、とても懐かしかったです。このすぐとなりの駅が阪神尼崎駅で、この一帯はかつて「琴の浦」と呼ばれる、海岸の砂浜に松林が続く風光明媚な場所だったそうで、太宰府に赴く途中の菅原道真公も、船を泊めてその景色を堪能したということだそうです。
「大物の浦」は、源平合戦の後、頼朝に追われた義経が静御前と別れ、西国目指して大物の浦より船出したものの、壇ノ浦で討たれた平知盛の亡霊による嵐に阻まれるくだりが描かれていました。石橋さんの歌と語り、撥捌きに、思わず引き込まれてしまいました。能楽堂を取り巻く空気が、時代を飛び越して、当時の大物の浦にすり替わったような感覚を感じました。とても素晴らしい体験をさせていただきました。
2016年4月11日月曜日
「あつもり」初披露
「あつもり」筑前琵琶・琴古流尺八合奏の初披露、無事に終わりました。
機会を下さった久保さん、石橋さん、ありがとうございました。
それから、わざわざ足をお運び下さった皆様、本当にありがとうございました。
ライブ映像を、YouTubeにアップしました。
出だしの「ヒ」の音の立ち上がりでコケてますが…
「手付けをする」って、本当に楽しくて、充実した体験でした。
これから、合奏や演奏機会を重ねながら、さらにより良いものに高めて行きたいと思います。忌憚のないご意見・ご感想を頂けましたらありがたいです。
機会を下さった久保さん、石橋さん、ありがとうございました。
それから、わざわざ足をお運び下さった皆様、本当にありがとうございました。
ライブ映像を、YouTubeにアップしました。
出だしの「ヒ」の音の立ち上がりでコケてますが…
「手付けをする」って、本当に楽しくて、充実した体験でした。
これから、合奏や演奏機会を重ねながら、さらにより良いものに高めて行きたいと思います。忌憚のないご意見・ご感想を頂けましたらありがたいです。
2016年4月10日日曜日
「あつもり」譜本作成
橘流筑前琵琶曲「あつもり」尺八手付けの譜本づくりに取り組みました。
まずは鉛筆書きです。この作業で、譜面全体の構成やバランスを
決定します。
次に、ペン入れ、筆書きをします。
残念なのが、字が上手くないことですね。
特に、筆(筆ペンですけど)を握ると、がっくりするような字が
生まれてしまい、「子どもの頃、習字習っとけばよかった〜」と
思ってしまいます。
琴古流の楽譜は、達筆で美しい字体で仕上げてあるものばかりなので…
譜字を書き終わったら、拍子の補助線を引いていきます。琴古譜で助かるのは、補助線を引くとバランスが取れて、字の拙いのをカバーしてくれるのが救いです。譜面を書くこと自体は、大好きです!
歌詞、解説文、表紙を付けていきます。
表紙は、伊藤若冲の鶴の屏風にしています。
屏風の折り目のところで、ちょうど表紙も折り曲げます。
白譜みたいに、折り曲げた表紙の中に、譜面を挟んで糊付けしました。
無事完成して、一安心です。
まずは鉛筆書きです。この作業で、譜面全体の構成やバランスを
決定します。
次に、ペン入れ、筆書きをします。
残念なのが、字が上手くないことですね。
特に、筆(筆ペンですけど)を握ると、がっくりするような字が
生まれてしまい、「子どもの頃、習字習っとけばよかった〜」と
思ってしまいます。
琴古流の楽譜は、達筆で美しい字体で仕上げてあるものばかりなので…
譜字を書き終わったら、拍子の補助線を引いていきます。琴古譜で助かるのは、補助線を引くとバランスが取れて、字の拙いのをカバーしてくれるのが救いです。譜面を書くこと自体は、大好きです!
歌詞、解説文、表紙を付けていきます。
表紙は、伊藤若冲の鶴の屏風にしています。
屏風の折り目のところで、ちょうど表紙も折り曲げます。
白譜みたいに、折り曲げた表紙の中に、譜面を挟んで糊付けしました。
無事完成して、一安心です。
2016年3月28日月曜日
石橋旭姫さんと初合奏
本日午後、橘流筑前琵琶大師範の石橋旭姫さんをお訪ねし、
「あつもり」を合奏させて頂きました。
みやま市ののどかな山々に囲まれた素敵なお宅でした。
琴古流尺八と筑前琵琶の二つの芸系が、ともに福岡とゆかりが
あるのと同時に、修行時代の思い出や日々の興味関心など
多くの共通項もあり、色々なお話も盛り上がりました。
「あつもり」の尺八の手は、今日の午前中自宅でようやく仕上げ、
持参することが出来ました。
合わせていただく中で、琵琶の手が消えて歌だけになるところにも
積極的に尺八を入れていこうということになり、
特に合戦のシーンに本曲の手などを入れてみました。
大海原に平家の舟がたくさん浮かんでいるシーンには、
吟龍虚空の手を引用してみました。
石橋さんは、本当に声量豊かでとてもお上手な方で、
琵琶についてもたくさんのことを教えて頂き、大変勉強になりました。
それと同時に曲の仕上げや音楽の解釈、お互いの楽器の特性など、
率直に意見交換させていただき、「一緒に音楽を作り上げていく」
というよろこびを味わわせて頂きました。
バンドとか、ユニットとかでメンバーの間で共有しているであろう
「音楽仲間」という雰囲気を感じることができました。
本当に幸せなひとときでした。
「あつもり」を合奏させて頂きました。
みやま市ののどかな山々に囲まれた素敵なお宅でした。
琴古流尺八と筑前琵琶の二つの芸系が、ともに福岡とゆかりが
あるのと同時に、修行時代の思い出や日々の興味関心など
多くの共通項もあり、色々なお話も盛り上がりました。
「あつもり」の尺八の手は、今日の午前中自宅でようやく仕上げ、
持参することが出来ました。
合わせていただく中で、琵琶の手が消えて歌だけになるところにも
積極的に尺八を入れていこうということになり、
特に合戦のシーンに本曲の手などを入れてみました。
大海原に平家の舟がたくさん浮かんでいるシーンには、
吟龍虚空の手を引用してみました。
石橋さんは、本当に声量豊かでとてもお上手な方で、
琵琶についてもたくさんのことを教えて頂き、大変勉強になりました。
それと同時に曲の仕上げや音楽の解釈、お互いの楽器の特性など、
率直に意見交換させていただき、「一緒に音楽を作り上げていく」
というよろこびを味わわせて頂きました。
バンドとか、ユニットとかでメンバーの間で共有しているであろう
「音楽仲間」という雰囲気を感じることができました。
本当に幸せなひとときでした。
2016年3月12日土曜日
筑前琵琶の曲の手付け
ご縁があって、筑前琵琶の方から楽譜を紹介して頂き、
尺八の手付けをさせて頂いております。
ふだん耳慣れている地歌箏曲とは、また違った趣があり、
面白いです。
歌というか、語りに対して手がついている感じで、
拍子の雰囲気も地歌とは違いますね。
馬に乗って駆けていくような、躍動感のある手もあります。
これまで、琴古流の三曲合奏で培ってきたニュアンスを生かしながら、
琵琶楽ならではの新しい表現方法も探っていきたいと思います。
意外だったのが、琵琶譜の横線が、三味線の文化譜のように
「糸」を表しているのではなく、
ギターで言えばフレットにあたる「柱」というポジションを
表しているということです。
偶然にも、琵琶の弦の数と同じなのですが(5弦だそうです)。
どの弦かを表すのは、線の上の丸印の種類で表すそうです
(黒丸だったり、三角だったり…)。
ちなみに、われわれ三曲界の人間は、つい「柱」とあると
箏のように「ぢ」と読んでしまいやすいですが、
琵琶では「ぢゅう」と読むのだそうです。おもしろいですね。
調弦の仕方などの資料も頂きましたので、
色々勉強していきたいです。
ふだん中々ご一緒しない邦楽器どうしの交流は、
とても新鮮で楽しいです。
ちなみに、筑前琵琶と琴古流は、ともに福岡県と縁深い芸能
という共通点があります。
中世の盲僧琵琶の頃から、琵琶は薩摩と筑前を中心に伝えられて
きたそうなのですが、そのうち筑前盲僧琵琶から宗教性を脱し、
家庭音楽として発展してきたのが筑前琵琶とのこと。
その成立・発展には、福岡藩士の娘である吉田竹子女史の活躍
が重要な役割を果たしたということです。
一方、琴古流尺八の流祖である、初代黒沢琴古(1710〜1771)
もまた福岡黒田藩士であり、琴古流尺八本曲中の重要な楽曲、
「古伝三曲」や「鹿の遠音」「波間鈴慕」などは、琴古が19歳
のとき、長崎の正寿軒という虚無僧寺で伝授されたもの。
その出発点は九州・福岡であるということもできるように思います。
これまで、あまり多くの関わりを持って来なかった、筑前琵琶と
琴古流尺八。有意義な交流ができたらいいなと思います。
尺八の手付けをさせて頂いております。
ふだん耳慣れている地歌箏曲とは、また違った趣があり、
面白いです。
歌というか、語りに対して手がついている感じで、
拍子の雰囲気も地歌とは違いますね。
馬に乗って駆けていくような、躍動感のある手もあります。
これまで、琴古流の三曲合奏で培ってきたニュアンスを生かしながら、
琵琶楽ならではの新しい表現方法も探っていきたいと思います。
意外だったのが、琵琶譜の横線が、三味線の文化譜のように
「糸」を表しているのではなく、
ギターで言えばフレットにあたる「柱」というポジションを
表しているということです。
偶然にも、琵琶の弦の数と同じなのですが(5弦だそうです)。
どの弦かを表すのは、線の上の丸印の種類で表すそうです
(黒丸だったり、三角だったり…)。
ちなみに、われわれ三曲界の人間は、つい「柱」とあると
箏のように「ぢ」と読んでしまいやすいですが、
琵琶では「ぢゅう」と読むのだそうです。おもしろいですね。
調弦の仕方などの資料も頂きましたので、
色々勉強していきたいです。
ふだん中々ご一緒しない邦楽器どうしの交流は、
とても新鮮で楽しいです。
ちなみに、筑前琵琶と琴古流は、ともに福岡県と縁深い芸能
という共通点があります。
中世の盲僧琵琶の頃から、琵琶は薩摩と筑前を中心に伝えられて
きたそうなのですが、そのうち筑前盲僧琵琶から宗教性を脱し、
家庭音楽として発展してきたのが筑前琵琶とのこと。
その成立・発展には、福岡藩士の娘である吉田竹子女史の活躍
が重要な役割を果たしたということです。
一方、琴古流尺八の流祖である、初代黒沢琴古(1710〜1771)
もまた福岡黒田藩士であり、琴古流尺八本曲中の重要な楽曲、
「古伝三曲」や「鹿の遠音」「波間鈴慕」などは、琴古が19歳
のとき、長崎の正寿軒という虚無僧寺で伝授されたもの。
その出発点は九州・福岡であるということもできるように思います。
これまで、あまり多くの関わりを持って来なかった、筑前琵琶と
琴古流尺八。有意義な交流ができたらいいなと思います。
登録:
投稿 (Atom)