2017年2月25日土曜日

2017年2月23日木曜日

「而今(にこん)の会」始動しました!!

お知らせです。

ジョイントweb演奏会でご一緒に演奏をさせて頂いた、山田流の大庫こずえさん、生田流の東啓次郎さんと、8月に長野古典のライブをさせて頂くことになりました。

「而今(にこん)の会」と名付けたこの企画、これから夏に向けて精一杯頑張って行きたいと思います。ともに三曲の古典を愛する同志に恵まれ、本当に幸せです。

大げさな言い方ですが、このライブでは、ただ単に古典のライブをやるというだけでなく、会のコンセプトや、開催に至るまでのステップを公開していくことなど、これまでにない新しい価値観を提示して行けたらなと願っております。

会のブログを立ち上げましたので、ご覧頂けましたら、そして当日はぜひとも足をお運び下さいましたら、幸いでございます。古典のライブ「而今の会」を、どうぞよろしくお願い申し上げます!!

http://nikonnokai.blogspot.jp/

2017年2月20日月曜日

【web演奏会】10分で琴古流本曲「打替虚霊」

28回山口籟盟web演奏会【10分で琴古流本曲(16)「打替虚霊」】
ふだんなかなか耳にする機会のない琴古流尺八本曲を
聴きやすい「10分程度」の演奏でお届けするシリーズです。

前回は無謀にも、琴古流本曲最長の曲「栄獅子」を全曲通しで公開させていただきましたが、2月から本来の企画どおりにもどし、「10分程度」としております(今回、いつもよりちょっと長めですが)。

さて、琴古流本曲表のうち16曲めは、この「打替虚霊(うちかえきょれい)」です。「琴古手帳」によれば、「右者清山寺御本則川原丹蔵ヨリ傳来仕候尤も吹合所ニ而罷在候」とあり、清山寺の川原丹蔵より、初代琴古が伝授したようです。

演奏してみると、まず「虚霊」ならではの「イキナヤシ」と呼ばれる手法が印象的です。これは「二四五のハ」という手法を乙・甲で行き来するのですが、この音は乙と甲では1オクターブを超え、9度の音程で交互に音が現れる特徴的な響きとなっています(詳細は「真虚霊」の解説をご覧下さい)。「琴三虚霊」では「虚霊」と名が付いていても、イキナヤシもなく、特に「虚霊らしさ」が感じられなかったのに比べ、この曲はやはり「虚霊なのかな」と思ってしまうのは、この技法の有無によるところだと思います。ただ、最初のイキナヤシは「真虚霊」とはちょっと違ったリズムパターンに、2回めのイキナヤシは「真虚霊」に比べて1往復減った手になっています。

また、曲全体の構成を見ると、全曲を通した場合、「A A’ B(高音) A’」とでも言うような、同じ旋律のかたまりの繰り返しが感じられます。「音楽的に凝った作り」というよりも、「古伝三曲」のような格式高い曲とはまた違った、ちょっと肩の力を抜いて吹ける身近な曲、という感じがしました。

2月後半に九州では「春一番」が吹き、寒さも緩み始め、少しずつ「春の気配」を感じられるようになってきました。折しも土曜の午後、傾きかけた日が座敷に差し、緩やかな心持ちでこの曲をゆったりと演奏することができました。「観賞用」と言えるかはわかりませんが、日常に生きる本曲の姿ということで、ゆったりとした気分で耳を傾けていただければ幸いです。


「山口籟盟web演奏会」は、ふだんなかなか耳にする機会のない

尺八音楽を、インターネット上で公開する取り組みです。

2017年1月29日日曜日

【ジョイントweb演奏会:東 啓次郎・山口籟盟】 地歌『黒髪』

【ジョイントweb演奏会:東 啓次郎(静岡県)・山口籟盟(福岡県)】
地歌『黒髪』
Facebookでお知り合いになった、静岡県在住の東 啓次郎さん(地歌箏曲)と、福岡県在住の山口籟盟(琴古流尺八)による、「オンラインでの共演」です。
東さんとは、昨年秋にFB上でお知り合いになりました。私が息子にせがまれて「エヴァンゲリオン」のテーマソングを尺八で吹き、それを琴古譜にして公開したところ、興味を示して頂きコメントを下さって、それ以降FB上にて懇意にしていただいております。名古屋で修行を積まれ、現在静岡県にて演奏・教授活動をされている専門家です。
もともと東さんは、演奏動画をYouTubeやFacebook、Twitter上によく投稿されており、「古曲を広めよう」「地歌箏曲のよさをたくさんの人に感じてもらおう」というお気持ちの強さを感じていました。私の方もこの1年、毎月琴古流本曲を1曲ずつYouTubeにアップする活動を続けていて、東さんもよく視聴してくださっていました。そんな中、最近始めた「ジョイントweb演奏会」にも大変興味を持っていただいたようで、共演のお願いをしたところ、快く引き受けてくださいました。東さん、本当にありがとうございます。
実は、僕が学生時代、部室にあった邦楽ジャーナル(創刊号からほとんどが揃っていました)を読みあさっていた時、東さんが載っておられるのを拝見したことがあるのです。2004年の正月でしたか、「邦楽専門家のプロフィール紹介」みたいなコーナーがあり、若手専門家としてご活躍の東さんも掲載されていました。まさかその十数年後に、こうして「オンラインの共演」をさせていただけるとは、本当にありがたいご縁です。東さんはそれ以前の号で、大学の邦楽部を紹介するコーナーを執筆されていたこともあるそうで、「学生邦楽」というものの、邦楽界活性化への影響力の大きさも感じました。
男性・男性による「一挺一管」の黒髪、どうぞご視聴よろしくお願い致します。
〜共演者・東 啓次郎さんよりコメント〜
今回初めてWebでの一挺一管の合わせをさせて頂く事にとてもワクワクして弾かせて頂きました。
黒髪は初歩の曲ながらもとても奥が深く、恋の切なさとやるせなさを歌う事と重みのある音を作る事の難しさを感じます。
短い期間の中での合わせは内容も濃くて、とても貴重な経験をさせて頂きました。
今回の山口様とのご縁に感謝を申し上げます。
機械音痴の所もありますけども、徐々に馴れて行ければと思いますので今後ともどうぞ宜しくお願い致します。
『黒髪』
地歌。三下り端歌物。初世湖出市十郎作曲(『歌曲時習考』)。『新増大成糸のしらべ』(1801、享和1)に詞章初出。市十郎の上方在住中に作られた芝居歌が地歌に遺存したもの。長唄のメリヤス物として現行される同名曲とは多少の異同がある。地歌としては、その後初世鈴木万里が大坂で弾きはやらせたといわれ、初世津山検校が得意として「津山ぶし」といったとも伝えられる。箏の手もさまざまに付けられ、舞地としても行われる。
歌詞
黒髪のむすぼれたる思ひをば、とけて寝た夜の枕こそ、ひとり寝る夜はあだ枕、袖は片敷く妻ぢゃといふて、愚痴な女子の心は知らず、しんとふけ行く鐘の声、ゆふべの夢の今朝さめて、ゆかしなつかしやるせなや、積もると知らでつもる白雪

2017年1月25日水曜日

リップクリーム

冬の乾燥は僕にとって天敵で、唇や顔の皮膚が乾燥してバリバリになると、まず尺八の調子が悪くなってしまうので、日々のケアには細心の注意を払っています。

風呂では唇の角質を落とし、上がったらゆふいんの温泉濃縮液、パックスの自然派化粧水、同じくパックスのベビーオイルをぬり、マスクで保湿して寝ています。冬の間は、家でも、そして職場でも差し支えない時は常にマスク。全ては尺八の調子を維持するためです。

しかし、ここ数日の寒波で、乾燥が酷く、今日はもう甲の高い方の音がスカスカになってしまいました。特に本曲での、甲の五のヒの延ばしと、その後のスリ(アゴでのカリ上げ)は、ひどい有様になってしまいました。

そんな僕を見かねて、妻が出してくれたのが、このリップクリームです。

個人的にリップクリームは苦手で、尺八を吹く前に塗るとまずいいことがありませんでした。「唇が保湿される」というよりも、「唇の上に膜ができる」ような感じになってしまい、かえって音が出なくなってしまうのです。

なので、最初は僕も難色を示したのですが、かなり勧められた上、今日は平日だし、ダメ元でやってみるかという気になって塗ってみました。すると!!なんと、これまでのリップクリームと違って「膜ができる」感じがなく、しかもその後吹いてみると、塗る前よりもかなり調子が良くなっていたのです!甲の五のヒやスリも、クリアに出せました。

妻によると「オーガニック生活便」という、自然派商品の通販で買ったんだそうです。冬の強い味方ができて、心強いです!


2017年1月21日土曜日

レガシィの洗車

レガシィを洗車しました。
雪のあとはやっぱりよごれがひどいです。




僕にとって「洗車」は「心の洗濯」とでもいうか、磨いているのはもちろんクルマなんですが、それと同時に心もきれいにしているような感覚があります。だから、クルマのコンディションがけっこう自分の精神面のバロメーターになっているというか、クルマが手入れされてなくて汚れているときは自分自身にも余裕がないときだったり、マメに洗車できているときは精神的にゆとりがあるときだったりします。

動植物や庭などが好きで、散歩や世話、手入れなどを熱心にされる方がおられますが、僕の場合はそれがクルマのようです。




…と、庭に目を転じると、妻が先日植えていたチューリップがなんと咲いているではありませんか!少しずつ春に近づいているのですね。これは「バレンタイン・チューリップ」といって、この季節のもので、園芸屋さんに勧められたのだそうです。




こういう「心のゆとり」って、大切ですね。最近、ちょっと忙しくて、こういう大切なものを失っていました。今日はゆっくり目に過ごすことにします。

2017年1月14日土曜日

山口五郎先生の「尺八のおけいこ」

有名な山口五郎先生のNHK教育テレビ「尺八のおけいこ」のテキストブックです。





僕が郷里で尺八を始めるきっかけを作ってくださったのは、実は都山流の先生だったんです。なので、尺八を始めた12歳の冬から高校を卒業するまでの足掛け7年間、僕は都山流の尺八をお習いしました。今は琴古流ですが、振り返ってみると、最初が都山流だったというのは自分にとって重要な経験だったように思います。

このテキストブックは、その頃(中学の時でしたか)に、その都山流の先生が見せて下さったものです。当時はまだ、五郎先生は存命だったはずです。

練習の最中に、奥の本棚から「こんなものがあるよ」と出してきてくださいました。その時は「山口五郎」という名前を記憶したように覚えていませんが、とにかく黒縁眼鏡をかけた温厚な雰囲気の紳士が、焦げ茶色の曲がった尺八を吹いておられた印象と、先生がおっしゃった「この方が、日本で一番尺八の上手な人だ」という一言が印象に残っています。

だいぶ前、帰郷してその先生のもとにご挨拶に行った折からずっと「お借り」して、大切に持っております。



琴古流竹盟社に転じた目であらためて見てみると、とにかく圧巻なのが上巻表紙の、五郎先生の吹き料の写真です。この風格と存在感、もう圧倒的ですよね。しかも割れが入っていて、「音が変わらないように、巻きを入れてない」とお聞きしたことがありますが、その簡易修繕の跡まではっきり見て取れます。とにかくこの使い込まれた、竹の繊維に染み込んだ五郎先生の一息ひといきの積み重ねが実感される写真です。




姿勢のお手本の写真では、あの五郎先生(四郎先生)独特の、「上の手の小指を裏に巻き込んだ」持ち方をされていない、珍しい写真です。五郎先生は本来は逆手ですが、手も左右反転して、標準的な「右手下、左手上」にされています。





このテキストでは、全編にわたって琴古譜・都山譜、そして五線譜の3種類の楽譜が併記してあります。今でこそ他流派同士の分け隔てない交流が盛んですが、あの当時にこうした講習形式をとっておられたのは、大変先進的だと思います。他流派の譜面や音符の研究資料としても、インターネットなどない当時には重宝したと思われます。




昭和57年は、僕が生まれた年です。この番組で、ジョイントweb演奏会で演奏した「千鳥の曲替手」が、オープニングで流れたわけですね!



【ジョイントweb演奏会:大庫こずえ(長野県)・山口籟盟(福岡県)】
『千鳥の曲』山田流本手・山口五郎先生手付尺八替手