京都の和楽器屋「金善」の話題になりました。
そういえば学生時代から修業時代の期間、
青譜を買い集めるためにあちこちの和楽器屋を巡りましたが、
京都・祇園の「金善」でも、何冊も買わせて頂きました。
老舗の「金善」には、発行年数の古い青譜もたくさん残っていて、
そうした本を収集するのも楽しみの一つでした。
例えば、昭和28年刊の「八千代獅子替手」。
この年代の本は、紙質がザラザラしています。
金善で「新品」で購入した中で最も古いのが、
大正15年刊の長唄「浅妻船」。
年代ごとに、紙質や印刷のインクの色が少しずつ違って、
集めていくと面白いです。
また、古い本の在庫には、昔の価格の上から
改訂された値札シールが貼られ、
古ければ古いほど、たくさんのシールがまるで地層のように
積み重なっていきます。
「琴古流あるある」の一つですね。
ちなみに、神田神保町に出向くと、たくさんの青譜の古本と
出会います。
大正5年の「新娘道成寺」。
この頃からすでに、「値札改訂シール」が存在していたのですね!
「金貳拾五銭」の上から「金參拾銭」が貼られていました。
話題が変わりますが、「竹盟社の譜」というのもあります。
私の手元にあるのは、この1冊です。
山田流「松風」。
以前お世話になった、竹盟社の方から頂きました。
表紙が千鳥と波の絵柄になっている、美しい本です。
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