私事ですが、このたびFacebookを始めました。
未知の領域だったので、存在は知っていてもずっと二の足を踏んでいたのですが、去年1年間の経験から、これから大切なのは「ご縁」だ!と思い、思い切って始めて見ました。
始めて見ると、なんとこれまでのホームページやらブログやらと感覚の違うこと…!!
次々と大量の情報が行きかい、いろんな方々の様々な活動やら考えやら思いなどが発信されては受け取られていました。そんな中で、学生時代に大変お世話になった方々と再びやりとりをすることもでき、感激したりもしました。
ただ、慣れるのに、自分はもう少し時間がかかりそうというか…、このFacebookと対極にある、「アナログ版」の手紙とか、それこそここ最近の年末年始シーズンの年賀状などはとても通信スピードも遅く、情報も少ないですが、気に入っているツールでして、毎日一回のポストのチェックというのはとても楽しみです。実は今回、家のプリンタが壊れ、大量の年賀状を急遽手作業で印刷する必要に迫られ、2年ぶりに版画を擦りました。しかも、引越し作業で家中が混乱している中、彫刻刀で彫り、バレンで刷り、よせばいいのに多色刷りまでして、120枚を刷りあげ、宛名も自分の住所も裏面のメッセージも全て手書きして分かったことは、「本来、印刷というのはこういう大変なものだ」ということで、それを文明の利器で本来あり得ないスピードと正確性を実現しているということでした。
↑彫るのも刷るのも大変だった版木たち
本当に手が疲れて大変でしたが、版画というのも尺八と似ていて、出来るプロセスはしっかりしていても、出来上がりに偶発性が高いというか、全く思い通りにならないかすれたのがいい味を出していたり、「こりゃ、ダメだ」と思っていたのが2刷、3刷と重ねて行くといい塩梅になったり、逆に良かったはずのが完成するとそうでもなかったり…と、かなりの個体差が出てしまうのですが、その面白さというのも感じました。
…何が言いたいのか、自分でも混乱して来ましたが、古典中心の尺八奏者で、アナログ好きだけど、なんとかホームページやらブログ、Facebookを使うことのできる自分として出来ることは、その両方のよさを生かすことかなと、これを書きながら思いました。インターネットは、やはりすごいと思います。情報のやりとりが紙媒体のみの時代に比べて、権力や資金の有無にかかわらず、誰でも自由に世界中に情報発信出来るようになったのは、インターネットの力でしょう。これを利用して、尺八のアナログな素晴らしさをたくさんの方々にお伝えし、味わってもらうのが自分の出来ることなのかなと考えています。これからも色々な形を試しながら、自分に合った発信の仕方を探って行きたいと考えています。どうぞよろしくお願い致します!