2018年4月24日火曜日

「廃れる」のであれば…

「三曲」という音楽ジャンルを愛する者として書きますが、今後将来、三曲が再び以前のような(全盛期は昭和後期だそうですが)演奏人口や活況を取り戻すことが難しいのは、もはや誰の目にも明らかだと思うんですよね。

圧倒的な情報量を背景に、ありとあらゆる国の様々な音楽や文化を、自分自身で選択して楽しむことができる時代になったというのもありますが、「人気のジャンルも廃れるときが来る」というのは、何も邦楽に限ったことではないようで、とあるニュースに衝撃を受けています。

僕は邦楽以外に「ロック」という音楽が好きなのですが、ロックギター好きなら誰もが耳にしたことがあるであろう「Gibson(ギブソン)」というギターメーカーが、実は倒産の危機に瀕しているんだそうです。2018年に入ってから、各種メディアや個人のブログなどにおいても盛んに話題にあがっています。レッド・ツェッペリンのジミーペイジが弾く、あのレスポールに憧れた身としては驚きを隠せませんが、もはや「ロック」自体が若者に支持される音楽ではなくなってきていて、「若者のギター離れ」という言葉もあるんだそうです。ちなみに、Gibsonと双璧のギターメーカー「Fender(フェンダー)」社も、経営難だそうです。認めたくなくてもやはり「時代の流れ」というものは、確実に存在するんですね。

※Gibson社の倒産危機に関する記事やブログ等
https://www.huffingtonpost.jp/2018/02/19/gibson2018_a_23365835/
http://guitardoshiroto.blogspot.jp/2018/02/gibson.html

こういうことは何も現代に限ったことではなく、例えば邦楽の歴史上でも一節切尺八などのように廃絶してしまった楽器もあります。江戸時代中期に衰退してきた一節切を、文政の頃、神谷潤亭という人物が「小竹」と名を変えて復興運動を試みたそうですが、難しかったようですね。



もうこうなったら、我々邦楽奏者自身が「本当にいいな」と心から思う曲を、一緒に演奏したいと思う相手とともに、楽しんで演奏するほかないと思うんですが、いかがですか。僕ら自身が難しい顔をしていたら、もはや誰にも魅力的な音楽とは感じられないと思うんですけど…

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