まずは、からあげの聖地として名高い中津市。からあげはご存知の通り、今や福澤諭吉と並ぶ同市の誇りです。
噂通り、味のレベルはダントツ全国一(当社比)です!!醤油・塩をベースに、ニンニクやショウガなど、10種類以上の調味料を使った秘伝のタレに漬け込まれ、買った時にその場で揚げてくれます。揚げてくれるのを待っている間も、続々と中津市民のお客さんが買いに来られていました。からあげは、まさに中津の食文化そのもののようです。
中津から、宇佐へと脚を延ばしました。このたび訪れたのは、岳切渓谷(たっきりけいこく)という名所です。ここは、耶馬渓溶岩が造った大きな一枚岩の岩盤の上を清らかな水が流れる渓谷で、夏の避暑地として知られています。渓谷は、1キロあまり沢歩きができます。サンダルを履いて水に浸かると、殆どくるぶし位までの水位なので、服を着替えることなしにせせらぎの涼を楽しむことができます。
今回は、「からあげ屋チキンハウス」と、「ぶんごや」の2店に行きました。両店とも、中津のからあげ店の中でも指折りの名店とのことです。味は共に絶品でした!チキンハウスの方が衣が厚く濃厚な味わい、ぶんごやは塩味の爽やかさが際立つサラリとした美味しさでした。ビールにはチキンハウスが、ほかほかご飯にはぶんごやが似合うと、個人的には思いました。
川底は全て繋がっていて、本当に一枚岩でした。平べったい岩の上を、水が滑って行くかのようでした。水位は所々の深みを除いてほぼ一定で、ツルツル滑りやすい箇所もないため、本当にすんなりと歩けました。水温も低過ぎず、体が冷えてしまうこともありませんでした。
川岸にヒグラシが鳴いていました。鳴声も姿も大変美しいセミですね。
川底(つまり、一枚岩の岩盤)の上に、緑と黄色の葉っぱが仲良くひっついていました。子供の頃に読んだ、『青くんと黄色ちゃん』という絵本を思い出しました。
この沢を歩いていると、急に「瀧落の曲」の曲想が湧いて来ました。水流が後から後からとうとうと流れてくる様は泰然としていて、自然のスケールの大きさをひしひしと感じました。あくせくすることもなく、我先にと人を押しのけることもなく、鴨長明の方丈記に書かれているとおり、次から次へと元とは違う水が流れてくるのですが、どの水も落ち着いた威厳を保って堂々と流れてくるのです。これこそが「瀧落の曲」の要素なのではないかと感じました。滝の水もまた、後から後から水が落ちて来ますが、この岳切渓谷のように少しも慌てることなく、堂々と水が降って来ます。こういう重厚感のある水流の落ち着き、変わらないペースが表現できるようになりたいと強く思いました。
帰りがけに、「一目八景(いちもくはっけい)」という、風光明媚な場所を通りました。まるで山水画です。湧き水で入れてもらったアイスコーヒーが美味でした。
大分の食と自然を満喫させて頂きました。
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