師匠・吉村蒿盟師主宰の「薫習庵」の第2回演奏会に出演させていただきます。
日時:平成29年8月20日(日)12:30開演
場所:西宮市立甲東ホール
※山口の出演曲
1、吾妻の曲
5、一二三鉢返し調
8、雲井獅子
12、残月
地歌箏曲の名曲「残月」を公の場で演奏するのは初めてです。
最近、「”お勉強”三曲の脱却」「気心知れた音楽仲間との三曲合奏」等の新しい価値観を推進している山口ですが、この「残月」に関しては、やはり曲の格が別格というか、本当に演奏するのが難しく、精神的にも技術的にも非常に高いものが要求されていることを痛感します。
琴古流本曲に例えると、「八重衣」は「虚空鈴慕」、「残月」は「真虚霊」という感じがします。「八重衣」の方が曲調が整い、洗練されている美しさという感じがしますが、「残月」は曲自体の良さとともに「魂の叫び」というか、人間の精神的な部分の根元が体現された楽曲であるように思います。数行しかない前歌がどっしりと重く、かなりの時間と結構な体力を要するあたりは、なかなか他の曲にはない感覚です。
以前は「残月より八重衣の方が好き」だとも思っていましたし、「残月を演奏会で演奏してみたい」という気持ちが中々生じなかったのですが、最近少しずつそうした気持ちが変化してきました。若い年齢から、少しずつ歳をとってきたからでしょうか。「薫習庵」の第2回演奏会開催にあたり、師匠から希望曲をたずねられた時、自分の気持ちが「残月」への挑戦という道を選んだことに、結構自分自身おどろいていますが、そういうチャンスは滅多にないので、今回は一心不乱に頑張らせていただきます。
修行の地・関西での演奏会出演は久しぶりです。近畿地方在住の方、またこのシーズン関西におられる方、ぜひ足をお運びくださいますよう、よろしくお願いいたします。
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