2019年4月22日月曜日

「内吹きの呪縛」からの脱却

竹盟社の師範を返納してから、はや1年になります。

最近、ふと思うところがあって「内吹き」の意識をやめてみることにしました。
五郎先生、ひいては「竹盟社の吹き方」=「内吹き」みたいな、強い意識があったのですが、そういうのをやめてみようと思ったわけです。

これまで「内吹きでなきゃ」みたいな強い固定観念がありました。

「竹盟社の音色を出さなきゃ」と言い換えてもいいかもしれません。



…「内吹き」「外吹き」というのは何かと言うと、エアリード楽器においてはなぜ音が出るのかという話になりますが、要は歌口のエッジに空気が当たるとき、ほんのちょっと内側か外側かどちらかの空気量が多いそうですね。その差によって、振動が起こるんだそうな。その、内側が空気量が多いのを「内吹き」、外側が多いのを「外吹き」ということだそうです。

通常、「大きな音」というか、「ビィィィーーーーーン!!」と鳴らすのは外吹きのイメージというか、「外吹きの方がいい」という人も多いですね。それに対して内吹きは五郎先生のようなソフトで暖かいイメージがあります。勝手なイメージでしょうが。青木鈴慕先生も実は内吹きだそうだという話も聞いたことがあります。

見分け方としては、乙のロを吹いたとき、管尻にロウソクを近づけると火が消えるのが、内吹きらしいです。


で、長々と書いてきましたが、おそらく多分僕自身は「内吹き」が元のスタイルではないような気がする(これもあくまで「気がする」ですが)というか、「竹盟社の音色にしたいから、バリバリ内吹きを意識して無理に吹いていた」というのがあったわけです。そこからついに脱却できたということです。「管の内側に入れなきゃ!」という力みが取れたというか。そうすると、仕事帰りの疲れたときでも今までより音が出やすくなりました。

でも、ロウソクの実験はしてないので、本当の所どうなんでしょう。あぐらをかいて、管尻を足に近づけると、乙のロでは空気が管内を通って皮膚に当たっている感触はありますが。科学的ではないですね。


…なんにせよ、「思い込み」による「力み」が取れたのが、きっと1番の成果なんだと思います。

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