【秋田菅垣(Akita Sugagaki)山口 翔】
『琴古手帳』の「当流尺八曲目」によれば、秋田にて、梅翁子から初代黒沢琴古が伝授された曲であるとのことです。
「すががき」とは、古来、和琴や雅楽の箏などの奏法用語だったものが、17世紀中頃から箏、三味線、一節切など、楽器の垣根を越えた共通の要素を持つ楽曲名となったもの。
「六段の調」も、昔は「六段菅垣」と呼ばれていたそうで、この「すががき」が原曲になって多種多様な楽器の楽曲が成立・伝承されていったようです。
琴古流に伝わる「秋田菅垣」と箏曲の「六段」は、元をたどれば先祖が同じ、とも言えるわけです。
拍節が明瞭ではない曲が大半の尺八本曲の中にあって、「○○菅垣」というタイトルを持つ曲は、比較的拍子がはっきりしているものが多く、糸の曲が元になっていることを伺わせます。
平成30年 10月14日撮影
撮影機材:iPhone 8
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