2017年1月29日日曜日

【ジョイントweb演奏会:東 啓次郎・山口籟盟】 地歌『黒髪』

【ジョイントweb演奏会:東 啓次郎(静岡県)・山口籟盟(福岡県)】
地歌『黒髪』
Facebookでお知り合いになった、静岡県在住の東 啓次郎さん(地歌箏曲)と、福岡県在住の山口籟盟(琴古流尺八)による、「オンラインでの共演」です。
東さんとは、昨年秋にFB上でお知り合いになりました。私が息子にせがまれて「エヴァンゲリオン」のテーマソングを尺八で吹き、それを琴古譜にして公開したところ、興味を示して頂きコメントを下さって、それ以降FB上にて懇意にしていただいております。名古屋で修行を積まれ、現在静岡県にて演奏・教授活動をされている専門家です。
もともと東さんは、演奏動画をYouTubeやFacebook、Twitter上によく投稿されており、「古曲を広めよう」「地歌箏曲のよさをたくさんの人に感じてもらおう」というお気持ちの強さを感じていました。私の方もこの1年、毎月琴古流本曲を1曲ずつYouTubeにアップする活動を続けていて、東さんもよく視聴してくださっていました。そんな中、最近始めた「ジョイントweb演奏会」にも大変興味を持っていただいたようで、共演のお願いをしたところ、快く引き受けてくださいました。東さん、本当にありがとうございます。
実は、僕が学生時代、部室にあった邦楽ジャーナル(創刊号からほとんどが揃っていました)を読みあさっていた時、東さんが載っておられるのを拝見したことがあるのです。2004年の正月でしたか、「邦楽専門家のプロフィール紹介」みたいなコーナーがあり、若手専門家としてご活躍の東さんも掲載されていました。まさかその十数年後に、こうして「オンラインの共演」をさせていただけるとは、本当にありがたいご縁です。東さんはそれ以前の号で、大学の邦楽部を紹介するコーナーを執筆されていたこともあるそうで、「学生邦楽」というものの、邦楽界活性化への影響力の大きさも感じました。
男性・男性による「一挺一管」の黒髪、どうぞご視聴よろしくお願い致します。
〜共演者・東 啓次郎さんよりコメント〜
今回初めてWebでの一挺一管の合わせをさせて頂く事にとてもワクワクして弾かせて頂きました。
黒髪は初歩の曲ながらもとても奥が深く、恋の切なさとやるせなさを歌う事と重みのある音を作る事の難しさを感じます。
短い期間の中での合わせは内容も濃くて、とても貴重な経験をさせて頂きました。
今回の山口様とのご縁に感謝を申し上げます。
機械音痴の所もありますけども、徐々に馴れて行ければと思いますので今後ともどうぞ宜しくお願い致します。
『黒髪』
地歌。三下り端歌物。初世湖出市十郎作曲(『歌曲時習考』)。『新増大成糸のしらべ』(1801、享和1)に詞章初出。市十郎の上方在住中に作られた芝居歌が地歌に遺存したもの。長唄のメリヤス物として現行される同名曲とは多少の異同がある。地歌としては、その後初世鈴木万里が大坂で弾きはやらせたといわれ、初世津山検校が得意として「津山ぶし」といったとも伝えられる。箏の手もさまざまに付けられ、舞地としても行われる。
歌詞
黒髪のむすぼれたる思ひをば、とけて寝た夜の枕こそ、ひとり寝る夜はあだ枕、袖は片敷く妻ぢゃといふて、愚痴な女子の心は知らず、しんとふけ行く鐘の声、ゆふべの夢の今朝さめて、ゆかしなつかしやるせなや、積もると知らでつもる白雪

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