今年の秋は、公私ともに多忙で、ブログやホームページの更新が
滞ってしまいました。
年末ということで、簡単に今年の活動をふりかえり、
ご報告に代えさせて頂きたいと思います。
秋以降の演奏の場としては、師匠・吉村蒿盟先生主宰の
「第1回薫習庵琴古流尺八演奏会」に出演させて頂いたほか、
地元久留米市の「城南健康ふれあいほーる文化祭」に
出演させて頂きました。
薫習庵演奏会では、藤村博己先生に山田流の大曲「長恨歌」を
勉強させて頂きました。
秋から開始した練習では、
目の前に大きな分厚い壁が立ちはだかっているように感じられ、
曲全体を把握することさえも中々ままならない日々が続きました。
本番前に伺った下合わせの時も、1回目は曲の圧倒的な存在感に
打ちのめされ、背中に冷や汗をかきながら、
かろうじて最後まで吹き通すことができました。
その時の録音を何度も聞き返しながら練習を繰り返し、
どうにか本番は最後まで吹き通すことができました。
曲のスケールの大きさに最後まで圧倒され続けましたが、
どうにか曲の全体像や場面ごとの雰囲気の変化、歌の感じ、
曲の緩急などを感じながら合わせられるようになりました。
本当に勉強になりました。
「長恨歌」演奏中 |
また、同門のジェシー鳳純氏とご一緒させて頂いた「鹿の遠音」
では、「国もキャリアも性別も」違う、しかし「同年代」の
尺八吹きとして、一つの音の世界を作り上げる楽しさを
味わわせて頂きました。
「鹿の遠音」本番直前に、同氏があまりに素晴らしい「御山獅子」
を演奏されたため、「どうしても演奏で負けたくない!」という
気持ちが燃え上がりました。
その影響か、緊張感もすっとんでしまい、本番はこれまでにない
高い集中力で望むことができました。
同年代のよきライバルとともに高め合うというのは、本当に
大切なことだとあらためて実感しました。
城南健康ふれあいほーる文化祭では、ご自身も学生時代に
尺八をされていた、代表の横道氏にお声かけ頂き、
尺八本曲を始め童謡、演歌なども演奏させて頂きました。
地域の方の前で、尺八という楽器そのものの紹介もしながら
多様な曲を演奏していくという体験の中で、
ふだん身を置いている邦楽界の演奏会とはまた違った
勉強をさせて頂きました。
たくさんの方に尺八に興味を持って頂き、声をかけて頂いたのは
とてもうれしい経験でした。
今年はいろいろと思うに任せなかった面も大きかったのですが、
勉強したこと、思ったり感じたりして自分の中に蓄えたこと、
そして、何よりも尺八に対する情熱の火が大きく燃え上がる
きっかけを得ることができました。
そうしたエネルギーを推進力に変え、
来年は、大きく飛躍する一年にしたいと思っております。
どうぞ、よろしくお願い申し上げます。
皆様も、よいお年をお迎え下さい。