さて、気温だけはうだるほど暑いままですが、太陽光線の加減は、着実に秋へと向かっているようですね。初夏のギラギラとした高い処から青白い光を容赦無く刺して来る感じから一転して、オレンジの柔らかめの光が、浅い角度からさしてくる感じに変わって来ました。もうすぐ実りの秋ですね。
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2013年8月22日木曜日
2013年8月21日水曜日
夏の読書感想文
盆明けから、眼精疲労から来たと思われる肩こりに悩まされております。大学卒業からこのかた、活字離れが甚だしかったので、無理もないのかもしれません。
夏の間に読んだ本は、夏目漱石の「草枕」と、「道草」です。
「草枕」は、俳諧的趣向の画家が、熊本の温泉宿にとどまって、「非人情」の境地を模索するような話でしたが、琴古流本曲もまた、この「非人情」の芸術に相当するのではないかと感じました。
「道草」は、漱石の私小説で、かつての養父母との関係を中心に描いた作品ですが、私はむしろ、妻との関係について深く考えさせられました。
漱石とその妻鏡子との関係を題材にしたこの小説の夫婦は、感謝や詫びの言葉をかけあわないところから互いにすれ違ったり、お互いに攻撃しあったりして、満たされない思いを膨らませている面がある一方、ここぞの時は妻が夫を慈悲深くすくいあげたりと、お互いになくてはならない存在でもあるように感じました。自分は、やはり夫婦と言えど、ありがたい時はありがとうといい、申し訳ないときはごめんといい、お互い素直な気持ちをしっかり伝え合うのが大切だと思いましたし、これから自分自身も実行して行きたいと強く思いました。
そして、そういう心持ちで「鹿の遠音」を吹くと、これがまたうまく行くのです。夫婦の情愛を描いたというこの曲は、ともすれば大きなムライキやら、迫力やら、フレーズの誇示に終始してしまいがちなのですが、そして、私自身にも少なからずそういう面があったのですが、上記のような心持ちを大切に、これからも修練を積んで行きたいと思いました。
2013年8月6日火曜日
2013年8月4日日曜日
雨の日のつれづれに
うきは市の人気の飲食店にくると、12時前から長蛇の列。しとしと雨の音を聞きながら、考えました。
敬愛する自動車ライター清水草一氏のブログ、「カネじゃない、センスだ」(http://www.shimizusouichi.com/blog/archives/003460.html)の一文。
「私は思いました。「バブル期をうらやむ必要はもうないんだ」と。
現在の日本の趣味の良さや食事のうまさ、センスで勝負できる総合力は、バブル期よりもはるかに高まっております。
ここに景気回復が加われば、無敵ではないでしょうか!?」
バブル期に比べて、我々のモノを見る目は、確かに豊かになって来ているのではないでしょうか?コーヒーひとつとっても、昔の「ブルーマウンテン」というネームバリューにかしこまるという感じから、「本当に質の良い豆」を正しく評価する世の中になって来ていると思います。あだちコーヒーのエルサルバドルなどは、その良い例ではないでしょうか。
今はなかなか盛り上がりに欠ける、地歌箏曲の三曲合奏や、琴古流本曲なども、ホンモノの芸を追求していれば、きっとその素晴らしさを分かってくれる人が現れる!そう強く感じました。